自分でシロアリ駆除をする方法とは?注意点や業者に依頼する目安も解説

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家の構造に影響を及ぼすシロアリを見つけたときは、すぐに対処しましょう。この記事では、自宅などで見つけたシロアリを自分で駆除したい方のために、シロアリの種類や自分で駆除する方法、注意点などを解説します。シロアリの予防方法や害虫駆除業者へ依頼する目安も、あわせて説明します。

シロアリの種類

シロアリの種類

シロアリは木材を好んで食べますが、種類によって木材の好みが異なります。シロアリの種類を知って、駆除したいシロアリはどのタイプかをチェックしましょう。

ヤマトシロアリ

日本全国に生息するヤマトシロアリは、4~5月の昼間に最も活動が活発になります。湿った木材などが好物で、家の中では床下や浴室などの下部でゆっくりと被害が広がります。

イエシロアリ

イエシロアリは6~7月に活発になり、床下・屋根裏・土の中などへ、蟻道を持つ大きな巣を作ります。新しい木材が好物で、食欲旺盛かつ繁殖力が強いため、家全体が被害を受けると倒壊する恐れがあります。

アメリカカンザイシロアリ

乾燥した木材のわずかな水分でも生きられるアメリカカンザイシロアリは、6~9月に活動的になります。加害した木の中に巣を作るので、蟻道などは作りません。湿度や温度変化など、環境の影響を受けにくいシロアリといわれています。

シロアリ駆除を自分でする方法

シロアリ駆除を自分でする方法

「家にシロアリが出たので、自分で駆除したい」とお考えの方へ、2つの作業方法を解説します。ただし、専門知識や技術のないまま作業すると、逆効果になる恐れがあることを知っておきましょう。

バリア工法

バリア工法は、家の床下や建物の基礎、木材などへ、噴霧器で薬剤を吹き付ける方法です。薬剤を大量に使うため、あらかじめ建物を養生してから行いましょう。被害を受けた部分を中心に小さな穴をあけて薬剤を注入するほか、床下基礎や束柱、根太などの表面にも薬剤を散布します。土全体へ散布機を使って薬剤をまき、蟻道などは散布が終わってから取り除いて破棄します。薬剤注入のためにあけた穴は、木栓などでふさぎましょう。

ベイト工法

ベイト工法は、シロアリ用の殺虫成分が入ったベイト剤をステーションという器具へ入れ、地面に埋める駆除方法です。やり方の手順は、最初にベイト剤を蟻道へ設置し、1~2か月後にベイト剤がどの程度減ったかを確認します。半年経過してもシロアリが見られなければ、別の場所へ設置し直します。生きたシロアリが現れなくなれば、駆除は終了です。何度もベイト剤の設置場所を変え、時間をかけて害虫駆除する方法なので、すぐにシロアリ駆除したいときには向きません。予防効果もないため、別途予防用の薬剤の散布が必要です。

自分でシロアリを駆除するときの注意点

自分でシロアリを駆除するときの注意点

自分でシロアリを駆除する場合、以下の注意点を必ず守りましょう。特にシロアリは、床下などふだん入らない場所に発生するため、細心の注意が必要です。

床下へは2名以上で入る

1名は床下へ入り、もう1名は点検口の近くで待機します。ペットや小さな子供の転落防止や、床下で作業中の人にトラブルがあった場合の救出のためです。床下へ入るときは、スマホなど連絡できるものを持っていきましょう。

体をしっかり防護して行う

床下や屋根裏はふだん入らない狭い場所のため、体を衣服などで防護してから入りましょう。シロアリ以外の害虫・害獣がいる恐れもあるので、ケガを防ぐために、動きやすく防護手段を整えて駆除を始めます。

小さな子供やペットを離れさせる

侵入口への転落事故や薬剤による健康被害を防ぐため、小さな子供やペットは作業場所から離れさせます。殺虫成分は魚類や昆虫に対して毒性があるので、周辺で飼育している場合は避難させましょう。

化学物質過敏症の方は行わない

害虫駆除剤には化学物質が含まれており、化学物質過敏症の方による薬剤散布は避けます。例えば、ヘアスプレーや芳香剤を使うと頭痛や吐き気が生じる方は、化学物質過敏症の可能性があります。

決まった量の薬剤を使う

シロアリ駆除の薬剤は、事前に説明書を十分読み、正しい用法・用量を守って使いましょう。薬剤が不足すると、駆除や予防効果が下がり、多すぎると健康や環境へ影響を及ぼす恐れがあります。

シロアリの予防対策

シロアリの予防対策

自分でシロアリを駆除したあとは、再度発生しないために予防策を実施しましょう。まだシロアリが発生した形跡はない場合も、早めの予防対策がおすすめです。

木材を放置しない

木材はシロアリのエサになるため、家の周辺への放置は避けましょう。植木から落ちた枝や木のかけらだけでなく、木材が原料のダンボールや雑誌も早めに処分します。特に、日当たりが悪い北側の壁際に置いたままにすると、シロアリが発生しやすくなります。

日当たりと風通しをよくする

シロアリは暗く湿った場所を好むため、自宅の周辺の風通しを確保して常に湿度を下げましょう。屋外と屋内のどちらも風通しに注意して、床下へ通気口など調質効果のある設備の設置がおすすめです。

雨漏りや水漏れの確認と修理

雨漏りや水漏れのある箇所は、水が必要なシロアリがすみつきやすい環境です。長年暮らした建物は、劣化して雨漏りや水漏れがしやすくなっており、半年~1年に1回は定期的に確認しましょう。

シロアリ駆除を業者に依頼する場合の目安

シロアリ駆除を業者に依頼する場合の目安

「自分でシロアリを駆除したものの、また発生した」「シロアリを確実に駆除したい」などの場合は、害虫駆除専門業者への依頼がおすすめです。業者へ頼むか自分で駆除するか迷う方は、以下の業者へ依頼する目安を確認して検討しましょう。

シロアリが再度発生した

自分でシロアリ駆除したものの再び発生した場合は、十分駆除できていなかった、または見えない部分にも発生していた可能性があります。適切な量の薬剤を必要な箇所へ散布できる、専門業者へ頼みましょう。

確認できない場所がある

床下や屋根裏などは、シロアリ駆除の知識や経験がない場合、確認しきれない可能性が高いです。シロアリの発生しやすい場所をよく知る専門の駆除業者へ依頼して、すみずみまで処理してもらいましょう。

シロアリ被害が大きい

シロアリの被害が大きく、大量に発生している場合は、市販の薬剤では手に負えないでしょう。巣全体を把握して駆除するには、専門知識と技術が欠かせません。放置しても巣は消滅しないため、早急に専門業者へ依頼しましょう。

アメリカカンザイシロアリがいる

アメリカカンザイシロアリは、一生乾材の中で過ごすため巣を見つけづらく、専門業者による駆除がおすすめされる種類です。黄色や褐色をした1mmほどの棒状のフンが、巣穴の入口周りに小さな盛り塩状に発生していると、アメリカカンザイシロアリのいる可能性が高いです。

再発予防をしたい

害虫駆除業者へシロアリ駆除を依頼すると、再発を防げる可能性が高まります。適切な駆除はシロアリの発生予防にもつながりますが、自分でできる予防法もあわせて取り組みましょう。害虫駆除業者は、シロアリ駆除だけでなく予防対策の相談も受け付けています。

おすすめの害虫駆除業者

シロアリ駆除は害虫駆除業者に相談しよう

シロアリ駆除は害虫駆除業者に相談しよう

家でシロアリを見つけた場合は、状況に応じて自分で駆除するか害虫駆除業者へ依頼するかを決めましょう。被害が小さく見やすい場所の駆除は、市販の殺虫剤でも対処しやすいですが、被害が大きくシロアリが大量発生したときは専門業者への相談がおすすめです。再発した場合も十分な駆除と予防ができていない可能性が高いので、早めに業者へ相談し対処しましょう。