希少価値のある切手は高値で取引されることが多いものです。特に、古い切手や記念切手などを持っている場合は、査定をしてもらうとよいでしょう。ただし、保存状態などによっては買い取ってもらえない場合もあります。切手の買取相場や価値がつきやすいもの、高く売るコツや売る際の注意点について解説します。切手のおすすめの売却方法についてもお伝えしますので、参考になさってください。
切手の買取相場
切手は普通切手よりも記念切手や特殊切手、年賀切手などの方が高額になります。それぞれ切手の買取相場を見ていきましょう。
普通切手
額面よりも低価格で取引されることが多いです。また、バラよりもシートの方が高く買い取ってもらえる可能性もあります。普通切手の買取相場は以下の通りとなります。10円切手の場合、バラで3円、シートで840円、50円の場合バラで25円、シートで4,250円、63円切手の場合バラで31円、シートで5,670円、といったところです。
記念切手
例を挙げてみると、以下の通りです。日清戦争勝利記念切手は2,000円～5,000円、明治天皇銀婚記念切手は3,000円～5,000円、郵便創始50年記念切手は1,000円～10,000円といったところです。また、古い年賀切手で富士山切手などは1,000円～10,000円、翁の面などは3,000円から買い取ってもらえる可能性もあります。
特殊切手
日本三景切手は2,000円程度、観光地百選切手は300円～500円といったところです。数の少ない沖縄切手などは、第1次普通切手 初版 20銭 そてつ 100面シートは26,000円、第2次普通切手 3円 竜頭 100面シートは200,000円など高値がつくことがあります。
海外切手
ドイツのヒトラー切手が5,000円程度、アメリカのツェッペリン切手は数千円～20,000円程度、中国の赤猿切手（銘板付き）は160,000円など高額買取の可能性があります。
価値がつきやすい切手
切手は額面より高値で取引されるものがあります。プレミア切手などとも呼ばれ、10万円以上することも多いです。
高い価値がつきやすいのは、発行枚数が少なく、年数が古いものです。例えば、大パンダが7,000円～18,000円、見返り美人が15,000円、赤猿 年賀切手 申 8分などは165,000円などといった金額で取引されることもあります。また、牡丹の小型シートなどは20万円近い金額で、毛沢東切手などは40万円などの価格で取引されることもあります。
高値がつくのは未使用品や、国際的なイベントなどを記念して発行される切手や古い切手などです。また、日本三景切手や国立公園切手など、販売場所や期間限定で販売されることから、希少価値が高く人気があります。シート切手は現存するものが少ないため、高く査定してもらえることも。また保存状態のよい方が高値はつきやすいです。
金券ショップなどに持ち込むケースもあると思われますが、切手買取専門店の方が価値を見極められるので高値で買い取ってもらえる可能性があります。
買取できなくなる切手の特徴
場合によっては買い取ってもらえない切手もあります。
使用済み・破れている
消印があるもの（使用済みのもの）、破れているものは買取不可とされます。表面が剥がれているものなどは、消印があるかどうか確認できないため買い取ってもらえません。原則、使用済み切手は買い取ってもらえないので、封筒に貼ってある切手や紙などに貼られている切手、糊がついていない切手などはすでに使われたものと判断されるため、買い取ってもらえません。
台紙貼り・規定枚数に満たない
台紙貼りといって、台紙に切手を貼った切手の場合、規定枚数に満たないものは買取してもらえないことがあります。また、1枚の台紙の中に破損していたり、破けていたりするものがあれば、その台紙1枚分は買取不可となることもあるので注意しましょう。
その他
お店によっては、1円未満などの少額の切手、外国切手、琉球切手なども買取不可としている場合もあります。
切手を高く売るコツ
保存状態に注意する
切手を高く売るコツは、保存状態に注意することです。希少価値のある切手でも、破損していたり、一部が剥がれていたりするものは査定額が低くなるか、買い取ってもらえないこともあります。イベント切手や記念切手などは高く取引されることも多いので、購入したら保存方法に配慮しましょう。切手用の保存ブック（厚紙と透明フィルムで作られているもの）などがおすすめです。ヒンジ（薄く糊がついた紙）を利用すれば、台紙に固定されやすく折れたり、破けたりするのを防げるでしょう。ただし、ヒンジは切手をきれいに保管できる反面、ヒンジ跡などがつきやすく、売却する際に影響を与えることもあるので注意が必要です。心配な場合は、使用しない方がよいでしょう。
汚れを取り除く
もし、ホコリや汚れなどが付着している場合は、汚れを取り除きましょう。ゴシゴシこすると破けてしまう可能性があるので、やわらかい布などでに拭き取ることです。
まとめ売り
バラ売りよりもシート売り、またはまとめ売りの方が高値はつきやすいです。切手だけでなく、貴金属やブランド品などほかの種類の品物もあわせて売るのもおすすめとなります。
複数のお店で査定をしてもらう
切手を少しでも高く売るには、複数のお店で査定をしてもらうことです。金券ショップや買取専門店でも買取金額は異なりますし、お店によっても違う場合があります。より高く売るには、複数のお店で査定をしてもらうとよいでしょう。
切手のおすすめの売却方法
切手を売却する方法はいろいろあります。
金券ショップ
手軽に売る方法としては、金券ショップに持っていくことです。金券ショップとは、航空券や新幹線の回数券、特急回数券、高速バスの回数券など鉄道チケットや株主招待券、商品券やビール券などの売買をしているショップです。金券ショップでは切手も売ることもできます。通常の切手のほか、記念切手なども買い取ってくれるでしょう。ただし、金券ショップでは額面よりも安くなってしまうケースが多いです。
切手の専門業者
記念切手や海外の切手など希少価値のあるものや、大量に切手を売りたい場合は、切手などを専門に取り扱っている専門業者がおすすめです。専門業者であれば切手の価値を正確に査定してくれるので、適した買取価格を提案してくれます。お店によっては出張買取や郵送での査定なども行っているので、便利に利用できるでしょう。
フリマアプリ・ネットオークション
フリマアプリやネットオークオークションはコレクターがチェックしていることも多く、「どうしてもほしい」という切手があれば、高値で取引できることがあります。自分で売値を決められるのがメリットですが、価値次第ではなかなか買い手がつかない場合もあるので相場を把握して適した価格で出品する必要があります。また、買取店のように、その場で査定をしてすぐに買い取ってもらう、というわけにはいきません。画像を撮影し、出品し、買取希望者とやり取りをして売る、といった手間や時間もかかるので、その点も踏まえて出品しましょう。
郵便局
使っていない切手なら、郵便局で買い取ってもらえるのでは？と思うこともあるでしょう。しかし、郵便局では切手の買取はしていません。郵便局では買取をしないかわりに、ほかの郵便商品やサービスとの交換をしてくれます。
おすすめの出張買取業者
切手買取まとめ
記念切手やイベント切手、期間限定などで発売される切手は高値で売れる場合があります。中でも発行枚数が少なかったり、現存するものが少なかったりする希少価値のある切手は、高額買取の可能性もあります。そのような切手があれば、買取専門店などで査定を依頼してみるとよいでしょう。
