家族葬の流れや準備をする上で知っておくべきことを徹底解説

家族葬を選択する場合、最も重要なことは「誰を呼ぶか」です。故人とのお別れの時間をゆっくり過ごせるのが家族葬のメリットですが、一方で参列できる人数が限られるデメリットがあります。そのため、家族葬を選択する場合は、まずは誰を呼ぶのかを決める必要があります。

家族葬の参列者の人数は、プランによっても異なりますが30名程度です。プランによっては、5～10名程度と参列者が少人数に限定される場合もあるため、呼ぶ方を厳選する必要があります。

家族葬に参加することが多いのは、故人の配偶者や子、兄弟姉妹など、ごく近い親族です。しかし、ごく近い親族にも家族がいるため、遠い親戚まで呼ぶと、参列者が30人以上になる可能性があります。

また、家族葬では、故人と親しい友人も呼ぶのが一般的です。友人が多い場合、家族葬の会場に収まらない可能性があるため注意が必要です。参列者の人数が多くなる際には、別にお別れ会を行うことも考える必要があります。

家族葬に呼ぶ方が決まったら、参列の辞退について事前に連絡しておきます。参列者の人数が増えないよう訃報を知らせない方法もありますが、後で知った方から「どうして知らせてくれなかったのか？」とトラブルになる可能性があるため注意が必要です。それよりも、「親近者のみで家族葬を執り行う」ことを伝えましょう。家庭の事情で家族葬を選択するケースは少なくないため、理解してくれるはずです。

家族葬は小規模な葬儀のため、やることが少ないと思われがちですが、実は多くの作業があり、一般葬とそれほど変わりがありません。そのため、葬儀の流れをあらかじめ簡単に把握しておきましょう。

家族葬の流れは、以下のとおりです。

• 家族葬の規模を決める
• 葬儀社を決める
• 参列者に連絡する
• 葬儀社と打ち合わせする

家族葬といっても、規模はさまざまです。何人まで参列できるといった明確なルールはなく、10名以下の小規模な場合もあれば、30名や50名といった大人数に対応できる会場もあります。
家族葬の規模が小さければ費用が抑えられますが、規模が大きくなると一般葬と変わらない金額になることがあります。そのため、参列者の人数だけでなく、予算に合うのかを考慮しながら、家族葬の規模を決めることが大切です。
家族葬の規模で迷ったら、故人の遺志を尊重するのが一番です。また、家族の意見も取り入れ、故人と親しい方が最後のお別れの時を過ごせるように配慮しましょう。

家族葬の規模が決まったら、それに合う葬儀社を選びます。葬儀の日程が決まったら、早めに参列者へ連絡しておきましょう。日程は、会場の空き状況や、寺院のスケジュールを考慮して決めます。

葬儀社との打ち合わせは、比較的短い時間で行われることが多いです。故人や家族の意向を考慮し、自由なプランを選ぶ際には打ち合わせに時間がかかることが多いため、余裕を持って早めに葬儀社と相談を始めてください。

ここでは、家族葬で準備することを解説します。以下のステップで準備を進めていくと、作業がスムーズです。

1.参列者のリストを作成する

参列者のリストを作成しておくと、その後の準備がしやすくなります。例えば、食事は何人分必要なのかや、遠方から訪問する方の宿泊施設の準備が必要なのかを把握できます。

2.葬儀社を決める

次に、家族葬を執り行う葬儀社を選びます。費用や場所などを考慮し、複数の葬儀社と面談して比較するのがおすすめです。複数の葬儀社と面談する時間が取れない場合は、事前にパンフレットなどの資料を取り寄せ、候補をある程度絞り込むと選びやすくなります。

3.会場を決める

次に、家族葬を執り行う会場を選びます。会場は、参列者の人数に合わせた広さや、訪れやすい場所を選ぶことが大切です。小規模な会場はプライベート感が高いのが特徴で、故人の趣味に合わせて花や展示品を自由に選べる会場もあります。

4.寺院を決める

故人や家族の信仰にもとづき、寺院を選定します。檀家になっていない場合は、親戚に相談して紹介してもらう方法もおすすめです。また、宗派によっては、僧侶にお渡しするお布施の額が異なる場合があります。お付き合いのある寺院がない場合は、葬儀社の紹介を受けることも可能です。

家族葬の費用は、40～150万円程度です。費用は参列者の人数によって異なり、人数が少ない場合は40万円程度から、多くても120万円程度で収まるのが一般的です。

家族葬は、お通夜と告別式の2日間で行います。プランには2日間に必要な備品がセットになっており、祭壇・枕飾り・仏衣・遺影・棺・骨壺などが含まれているのが一般的です。

ただし、家族葬は家庭によって参列者の人数が異なることが多いため、会場費や飲食代がオプションとなることもあります。また、宗教者へのお礼をお渡しする費用も、オプション扱いが一般的です。

家族葬は一般葬と比べて小規模で行われることが多く、費用が少なくなる傾向があります。しかし、参列者が少ないと香典も少なくなるため、支払う金額は一般葬と大きく変わらない場合があります。

家族葬を選択して後悔しないようにするには、以下3つのポイントがあります。

• 故人や家族の意向に沿った内容で決める
• 家族葬に誰を呼ぶのか決めておく
• 葬儀費用を確認しておく

家族葬の大きな魅力は、故人との最後の時間をゆっくりと過ごせる点です。
一般葬のように参列者が多い場合、参列者をお迎えする時間を多く取られ、慌ただしく過ごすうちにあっという間に時間が過ぎてしまったと感じるケースがあります。その点、家族葬は故人と親しい人のみの参列となるため、周りに気を遣う必要がなく、故人との思い出を共有する人と過ごせるメリットがあります。近年、家族葬を選ぶ家庭が増えている理由は、家族が故人との最後の時をゆっくり過ごせるメリットを感じる方が増えているからです。同じ思いがある方は、家族葬を選ぶことで後悔が少ないでしょう。

しかし、葬儀は家族のものだけではありません。故人が多くの人に見送られたいと希望していた場合は、一般葬を選択するほうが良いかもしれません。どちらを選ぶかは、家族や故人の意向により異なります。そのため、納得できる葬儀にするためには、葬儀会社と事前に相談しながら、最適なプランを選びましょう。費用についても、事前に確認しておくと安心です。

家族葬を選ぶ場合は、誰を呼ぶのか決めておきましょう。家族葬に参列できない方への配慮として、事前に家族葬を行うことを伝え、理解を得ておくことが大切です。

やさしいお葬式では、「家族葬」を選択できます。費用や内容から納得できる葬儀を選びたい方は、事前の相談がおすすめです。葬儀プランの相談だけも受け付けているため、家族葬を選ぶべきなのか悩まれている方は、お気軽にご相談ください。