プロが教えるアシナガバチの巣の安全な駆除方法と予防策

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「家にアシナガバチの巣があるのを見つけた!」
「アシナガバチが家の近くを飛び回っていて刺されないか心配…」

基本的に、アシナガバチはおとなしい性格をしたハチです。そのため巣を刺激したり、アシナガバチに攻撃したりしなければ、アシナガバチが人を襲うことはありません。

それでもアシナガバチが家をうろついていると、「刺されるかも…」と不安になってしまいますよね。実際、アシナガバチによるハチ刺され被害は毎年のように報告されていますし、場合によってはアナフィラキシーショックによって、全身に著しい症状が現れる恐れもあります。

そこでこの記事では、アシナガバチの安全な駆除方法について、アシナガバチが家に寄り付かないようにする予防策と併せ、ご紹介いたします。

アシナガバチはおとなしい?駆除しなくても大丈夫?

アシナガバチはおとなしい?駆除しなくても大丈夫?

ご自宅にアシナガバチの巣ができた場合は、アナフィラキシーショックなどの思わぬ事故を防ぐためにも、駆除することを強くお勧めします。

アシナガバチはおとなしい性格をしており、人の方から攻撃しない限り、アシナガバチが人を襲う可能性はさほどありません。

とはいえ、玄関などの出入口周辺をうろつくアシナガバチを放置しておくと、思わぬ事故を招きかねません。小さなお子様犬などのペットを飼っていたりすると、気づかぬうちにアシナガバチを刺激してハチ刺されの被害に遭うケースもあります。

また、庭にアシナガバチの巣ができていることに気づかないまま、庭でお掃除や剪定作業などを行っていると、誤ってアシナガバチを刺激してしまう可能性も。アシナガバチの巣を刺激してしまうと、アシナガバチが集団で人を襲う危険性があります。アシナガバチに刺されればアナフィラキシーショックを起こす可能性もあるので、ご自宅の敷地内にアシナガバチの巣を見つけたら、速やかに駆除をご検討ください。

アシナガバチの巣の特徴・作る場所

アシナガバチの巣の特徴・作る場所
外見的特徴 お椀を逆さにしたような半円のシャワーヘッド型。大きさは~15センチ程度で、灰色・灰褐色。むき出しになった六角形の巣穴が外からもよく見える。
巣をつくる場所 軒下や窓枠の影、庭先の樹木など、開放的で、雨風もしのげる場所によく見られる。また室外機の中に巣を作ることも。

アシナガバチは、基本的に「風雨をしのげる場所」「日陰で風通しがよい場所」に巣を作ります。この条件を満たすところであれば、軒下や庭先、ベランダなど、場所を選ばず幅広く巣を作ってしまいます。

巣の形は、お椀を逆さにしたような半円のシャワーヘッド型をしています。外から六角形の巣穴が見えるのが特徴で、サイズは15センチ程度。中にサナギや幼虫がいるのも目視できます。

戸建て住宅で巣が作られる場所

  • 軒下
  • ベランダ・雨どい
  • 庭木の枝や幹
  • 室外機の中
  • プランター・材木
  • 車のエンジンルーム
  • バイクの座席裏・マフラー

戸建て住宅では軒下やベランダ、庭の木などのほかに、「室外機の中」「プランター」「車のエンジンルーム」「バイクのマフラー」など、置きっぱなしにしているものにアシナガバチの巣が作られることがあります。

室外機の中やエンジンルームなどは、一見狭い閉鎖的な場所にも思えますが、15センチ程度のスペースがあればアシナガバチが巣を作るには十分なスペースとなります。庭やガレージに長年放置されているものがある場合は、定期的に掃除や手入れをするなどして、アシナガバチの巣が作られていないか確認するとよいでしょう。

集合住宅で巣が作られる場所

  • 共用廊下の天井
  • ガスメーター
  • ベランダ
  • 室外機の中
  • 駐輪場・駐車場
  • 敷地内の木の枝

集合住宅では、ベランダや木の枝などのほかに、「共用廊下の天井」「駐車場」「ガスメーターの隙間」などに作られるケースがあります。これらはアシナガバチにとって風雨と日差しを避けられる絶好の場所となっています。

なお、アシナガバチに限らず、賃貸住宅でハチの巣を見つけたときは、「管理費」や「共益費」で駆除することが原則となるため、まずは大家さんか管理会社にご相談ください。

自分で?業者に依頼?アシナガバチの巣の駆除方法

自分で?業者に依頼?アシナガバチの巣の駆除方法
  • 自分で駆除する
  • 専門業者に駆除を依頼する

アシナガバチの巣の駆除は、「自分で巣を駆除する」か「専門業者に駆除を依頼する」か、いずれかの方法となります。

スズメバチなどの危険な害虫と比較して、アシナガバチの巣は自力駆除はそこまで難しくありません。そのため、業者に頼まず「自分で駆除しよう」と考える方も数多くいらっしゃいます。

一方で、巣が高すぎる位置にあったり、作業するスペースの確保が難しかったりと、状況によっては一般の方にとって駆除作業が難しいケースもあります。

無理に駆除しようとすると、巣を襲われたと認識したアシナガバチが集団で襲い掛かってくる危険があるため、少しでも不安を感じたら、無理をせず専門業者に駆除を依頼してください。

市役所などの行政はアシナガバチの巣を駆除してくれる?

行政が私有地にできたハチの巣を駆除してくれるかどうかは、その自治体の方針によって異なります。ただ、アシナガバチに関しては、行政が対応してくれないケースが多々あります。

スズメバチの場合であれば、住民の命にかかわる可能性があるため、対応してくれる自治体はいくつかあります。しかしアシナガバチの巣に関しては、土地の所有者の責任で駆除するよう指導する自治体が数多いのが実情です。

もちろん、自治体によっては委託業者を紹介してくれたり、駆除用具の貸し出しをしてくれたりすることもあるため、「どの専門業者に依頼すればいいかわからない」とお悩みの際は、一度行政に相談してみるのもよいでしょう。

自分でアシナガバチの巣を駆除する方法

自分でアシナガバチの巣を駆除する方法
  • アシナガバチの巣を見つける
  • 駆除用具を準備する
  • アシナガバチの巣を駆除する

ご自身でアシナガバチの巣を駆除する場合、大まかに「巣を見つける」「駆除用具を準備する」「実際に駆除する」の3工程となります。

アシナガバチの巣を見つける

アシナガバチの巣がどこにあるのかわからないまま駆除するのは大変危険です。そのためまずは、敷地内のどこにアシナガバチの巣があるのかを確認しましょう。

巣がすぐ目視できる場所にあれば、見つけるのは難しくありません。しかし、室外機の中や木々の影など、見つけにくい場所にあるケースも珍しくありません。

ハチは基本的に、巣から同じ飛行ルートを辿ってエサを集めます。アシナガバチの巣が見つからない場合は、まずハチがどのように飛んでいるのかをしっかり観察して、アシナガバチがどこに向かって飛んでいるのかを確認しておきましょう。

駆除用具を準備する

  • 市販のアシナガバチ駆除スプレー(複数用意)
  • 防護服
  • 懐中電灯(赤色ライト、もしくは赤セロファンをつけたもの)
  • 巣の高さまで届く長い棒 / 枝切りバサミ・ノコギリ
  • 掃除用のちりとり・ほうき・ゴミ袋
  • 一緒に駆除作業をする人

アシナガバチの巣の場所を確認したら、駆除用具を準備しましょう。

まずはスプレータイプの殺虫剤を、複数本ご用意ください。1本だけだと駆除中に使い切ってしまう恐れがあります。万全を期すためにも、必ず複数本準備しましょう。なお、殺虫剤は「ピレスロイド系」の成分が入っている製品を使うと効果的です。ピレスロイド系の入ったものであれば、ハエや蚊の殺虫剤でも問題ありません。殺虫剤の成分がよくわからないという場合は、市販されているハチ駆除用のスプレーを購入すれば問題ありません。

防護服も忘れずにご用意ください。アシナガバチは比較的おとなしい性格をしているとはいえ、巣を攻撃されれば人を襲います。刺されないためにも防護服は欠かせません。

また、アシナガバチの巣を自力で駆除する場合は、アシナガバチが休息している夜間もしくは早朝に行います。アシナガバチが活動的な日中に駆除作業を行うと、刺されるリスクが高まるからです。夜間に作業を行う場合は、巣の場所をしっかりと確認できるように、赤色の光を発する懐中電灯をご用意ください。通常の懐中電灯の光を巣に当てると、アシナガバチを刺激し危険です。通常の懐中電灯しかない場合は、懐中電灯に赤色セロファンをつけて代用することも可能です。

そして高い位置にある巣を落とすための長い棒や枝切りバサミ、落とした巣やハチの死がいを掃除するためのほうきちり取り掃除用トング、燃えるごみとして処分するためのビニール袋も忘れずにご用意ください。

防護服がないときの代用品

  • 肌を露出しない厚手の長袖・長ズボン
  • 軍手や皮手袋(薄ければ二枚重ねにする)
  • 帽子
  • ゴーグル・マスク
  • 首に巻くタオル
  • 長靴
  • 雨合羽

防護服を準備できない場合は、身近なもので代用することが可能です。

アシナガバチの針が貫通しないように、まずは肌を露出しない厚手の長袖、長ズボンをご用意ください。ハチを刺激しないよう、服の色は白系統のものとしましょう。

また手を守るための軍手や皮手袋を、必要に応じて二枚重ねにして使ってください。さらに頭部を守る帽子、顔を守るためのゴーグルとマスク、首を守るために巻くタオル、足元を守るための長靴を装着。最後に全身を覆う雨合羽を被れば、防護服の代用ができます。

アシナガバチの巣の駆除手順

➊ 周囲を飛ぶアシナガバチやアシナガバチの巣に駆除スプレーを噴射する
➋ 巣の中や周囲にアシナガバチがいなくなったら、巣を落とす
➌ 落とした巣やアシナガバチの死がいを掃除し、燃えるごみとして処分する
➍ 忌避剤・捕獲トラップなどを設置する

まず、駆除スプレーを使って巣の中や周辺にいるアシナガバチを駆除します。駆除スプレーが巣に届く距離(約1~2メートル程度)まで、風上に立つようにして巣に近づいてください。

巣に近づいたら、巣に向かって駆除スプレーを噴射します。30秒程度噴射し続けると、巣の周りや巣の中にいるアシナガバチが飛び出してきます。アシナガバチに刺されないよう、慌てずに駆除スプレーを噴射し続けましょう。このとき駆除スプレーが一本だけだと途中で切れてしまう可能性があるので、必ず複数本用意しておいてください。

周辺や巣の中からアシナガバチの姿が見えなくなり、また羽音もしなくなったことを確認したら、巣の駆除を行います。長い棒や枝切バサミなどで巣を落としたら、ほうきやトングなどを使って巣とアシナガバチの死がいを掃除しましょう。ビニール袋に入れたら口を縛り、燃えるごみとして処分します。

最後に、再びアシナガバチが巣を作ったり近づいたりしないないよう、巣があった場所とその周辺に駆除スプレーを10程度噴射します。また市販されているハチ用の忌避剤捕獲トラップなどを設置しておくと、再発防止効果が高まります。

特に、6月から8月前後の時期は、アシナガバチの巣を駆除しても再び巣を作られる可能性があります。駆除だけでなく、駆除後の再発防止策もしっかりと行ってください。

アシナガバチを自力駆除する際の注意点

  • 早朝や夜間など、アシナガバチが活動的ではない時間帯を選ぶ
  • アシナガバチが活動的な6月~8月の駆除は避ける
  • 万が一に備えて複数人で作業を行う
  • 高すぎる位置や、人が入り込めない閉鎖的な場所にある巣は無理に駆除しない

アシナガバチをご自身で駆除する際は、早朝や夜間など、アシナガバチが活動的ではない時間帯を選んでください。アシナガバチが活発に飛び回っているタイミングで駆除作業を行うと、周囲を飛ぶアシナガバチが一斉に四方から襲い掛かってくる危険性があるからです。

また時間帯だけでなく、時期にもご注意ください。アシナガバチは、4月頃に女王バチが一匹で巣を作り始めます。このころであれば、働きバチもまだ羽化していないため、駆除作業は比較的簡単に行えます。

しかし、働きバチが羽化し始める6月以降は、巣を守るハチの数が一気に増えるため、途端に難易度が上がります。特に新しい女王バチが生まれる7月~8月頃は、巣を守るためアシナガバチが活発になっており、駆除作業の難易度が一気に上がります。初夏から夏にかけては、自力での駆除作業はお控えください

さらに、万が一刺されたときのため、必ず複数人で作業してください。一人で作業している際に、アシナガバチに刺されアナフィラキシーショックを起こすと、意識が混濁し助けを呼べなくなる恐れがあります。

アシナガバチの巣が駆除しにくい場所にある場合も、無理な自力駆除はおやめください。大きな音を立てたり巣を揺らしたりすると、攻撃されたと認識したアシナガバチに襲われる危険性が高まります。

アシナガバチの巣の駆除作業に、少しでも不安を感じたら、無理をせずハチの駆除専門業者にご相談ください。

専門業者にアシナガバチの巣の駆除を依頼する際の注意点

専門業者にアシナガバチの巣の駆除を依頼する際の注意点
  • 見積もり金額以上の請求がないことをしっかりと確認する
  • 訪問営業や電話営業のセールストークに乗らない
  • ハチの巣駆除以外は頼まない

敷地内にできたアシナガバチの巣を、安全に駆除するには、プロの専門業者に依頼するのが確実です。

専門業者であれば最短で当日中に、再発防止策も含めた万全の駆除作業を行ってくれるからです。

ただ、アシナガバチの巣の駆除を専門業者に依頼する場合は、いわゆる「悪徳業者」による高額請求にご注意ください。

一般の方の多くは、ハチの巣駆除の費用相場について詳しくありません。悪徳業者はそこにつけこみ、見積もり時には格安の料金を提示し、作業後に高額の追加料金を請求するのです。

こういった「作業後の高額請求トラブル」を避けるためにも、見積もり時には必ず「見積金額以上の費用は発生しない」ことを確認しておきましょう。見積もり時に追加費用が発生しないことを明言・確約しない業者には要注意です。

また、訪問営業や電話営業をかけてくる業者も注意が必要です。それだけ営業コストをかけているということは、人件費が余計にかかっており、その額を回収しようと、駆除費用を相場より上乗せしたり、場合によってはハチの巣駆除以外の工事を提案してくる可能性があるからです。

特に、「ハチの巣駆除」と言いながら、「屋根が古くなっているからリフォームしないと危険だ」「給湯器が壊れているから新しいものに変えるべき」などと、ハチの巣駆除以外の作業をお客様の承諾なしに行い、作業後に高額請求をしてくるというのは、悪徳業者の典型的な方法です。

ハチの駆除業者の多くは、お客様からのお問い合わせを受けてから、お客様のご自宅に伺います。お客様からのお問い合わせがないにもかかわらず、いきなり訪問営業や電話営業をかけてくるような業者には、十分にご注意ください。

おすすめのハチ駆除業者

アシナガバチの巣の駆除ならプロにお任せを

アシナガバチの巣の駆除ならプロにお任せを

アシナガバチは、こちらから攻撃をしない限り、人を襲ってくることはないため、「わざわざ駆除しなくても大丈夫」と考える方も少なくありません。

しかし、生活導線に巣があったり、見えない場所に巣が作られたりした場合などは、アシナガバチを意図せず刺激してしまい、アシナガバチに刺される恐れがあります。アシナガバチに刺されないためにも、生活圏内にできたアシナガバチの巣は、やはり駆除したほうが安全なのです。

アシナガバチの巣は、時期や時間帯に十分注意すれば、ご自身で駆除することも難しくはありませんが、実際にご自分で駆除作業をしようとして、ハチ刺されの被害に遭う方が毎年のように報告されています。

「アシナガバチの巣ができて駆除したいけど、自分でできるのか不安…」とお悩みの際は、お気軽にプロの専門業者にご相談ください。経験豊富なスタッフが、プロだから使用できる高性能な用具を使って、安全・確実にアシナガバチの巣を駆除いたします。